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2016年5月30日 (月)

自炊生活 2

自炊生活2日目で、とりあえず文庫本、単行本、漫画を電子化してみたので、その所感等を書こうと思います。

何気に80冊くらいやりました。

■作業時間

400ページ(200枚)くらいでだいたい5分程度です。

裁断は80ページごとにだいたい5分割してます。

スキャン中に次の本の裁断をしながら平行でやってだいたい5分です。

但し、裁断が甘くページ間がきっちり切られておらず、つながっているとスキャナでつまり、ついでに折り曲がります。

その際JPGで保存していたら別かもしれないですが、pdfで1冊1ファイルでやっているとやり直しになるので結構時間を食います。

■作業負荷

裁断する時に結構肩に力が入ります(若干筋肉痛気味)。

体勢にもよりますが、座った状態でかんなを引くようにスライドさせて裁断するので、肩で引っ張る感じになるためだと思われます。

■ファイルサイズ(pdf)

活字本の場合はだいたい300ページで12MB程度なので、100ページあたり4MB程度になります。

当然解像度やカラーモードによります。

私は活字本の場合は解像度とカラーはともに自動にしてます。

ちなみに文庫本でも単行本でもだいたい同じサイズになります。

そのため、古本だとページが黄ばんでいて、その黄ばみが色と判断されるため、古本の場合は300ページで60MB程度になってます(5倍か)。

漫画の場合は200ページで90MB程度になってます。

漫画での解像度はカラー300dpi、白黒600dpi相当のスーパーファインモードにしてます。

古本というか紙の材質によってるかもしれませんが、400ページで240MB程度になってます。

ちなみにPDFの圧縮をすることもできます。

Adobe Acrobatやフリーソフト、WEBサービス等で出来て、フリーソフトでやってみたら微妙でしたが、WEBサービスのSmallPDFを使用してみると、ファイルのアップロードに時間が多少かかりますが、先の240MBが60MB程度になりました。

解像度が落ちているんですが、タブレット等の端末で見る分にはあまり影響はないと思われます。

なので私としては保存するときはフルサイズにして、タブレット等に入れる場合は圧縮しようかと思ってます。

■漫画の裁断

漫画は普通に数mm切ってもくっついていることがあります(特に最初と最後)。

かといって深めに切るとコマまで切ってしまうし、漫画の場合結構ギリギリまで書かれていることもあるので、切り加減が難しいところです。

どうするかは割り切りだなと思いました。

失敗して少々くしゃくしゃにしてもスキャン時には少し引き伸ばされるので言うほど気になりません。

お気に入りの本を書籍かするときには浅く切って、それから1ページずつくっついてないか確認する方向かなと思ってます(全部やると時間がかかってしょうがないし)。

■単行本の裁断

ハードカバー部分はカッターナイフで簡単に取れますが、意外と背側?がしっかりしていて、ゴムっぽい感じのもので覆われている感じがします。

そのままでも裁断できますが、意外とこいつが裁断を甘くしているのかでやはり紙同士がくっついた状態になってしまうことがありました。

この背側のゴムっぽいのを引きちぎろうとしてもなかなかうまく取れません(上下の少しくらい)。

表カバーをスキャンする時折目以降の部分は切るとしても、そのまま全部を一気にスキャンすることが出来ませんでした(スキャナの横幅的に)。

なので表面と裏面を切断してスキャンしました(帯も同様)。

■文庫本の裁断

今のところ失敗することが全くありません。

■ゴミの量

80冊程度で16000枚程度の紙の量で、だいたいゴミ袋2袋分程度になってます。

■自炊するか代行業者に依頼するか

お金が導入費用を除けばかからない自炊は良いように見えますが、時間が取られます。

最速でやっても1冊5分で、仮に100冊やると500分で8時間20分かかります。

ついでに上記で書いたように力もいるので疲れます。

代行業者に頼むと1冊を仮に150円で見積もると、15,000円になります。

ちなみに文庫本300ページで150円で以降は+100ページで50円とか単行本は200円とかが普通で、むしろ安い方です。

1時間2000円程度ですが、お金を取るか、時間を取るかによります。

お金がある人は時間の方が大事なので代行業者に頼む方がいいと思います(私もどちらかというとこっち)が、今のところ試行錯誤しながら楽しんでやんでるので特に問題ありません。

今は本が溜まりに溜まっているので大分時間もかかりますが、対象のものをスキャンし終われば、今後は読んだ後に月1回とかで何冊かやる程度になるのでそれほど手間にもならないと思われます。

自炊するかどうか悩んでいる人がいれば、ご参考までに。

2016年5月21日 (土)

呉 三国志

伴野朗(とものろう)著の「呉 三国志 長江燃ゆ 」全10巻を読みました。

中国歴史小説をよく読んでいる人でない限りは知らないと思いますが、伴野朗は2004年に亡くなられておりますが、新聞社で上海支局長を勤めたりした小説家です。

そういうこともあるのか、中国史全般(春秋戦国~毛沢東くらいまで)の歴史小説を書いており、全般的にいろいろ書いているのは後は私の知る限りでは陳舜臣くらいしか知りません。

中国歴史小説で比較的広範囲で書いているのは、塚本靑史が春秋戦国~唐(李世民)、小前亮が三国時代~清(三藩の乱)くらいですかね。

私の一押しの宮城谷昌光は夏~三国時代と古代中国をよく書いてますが晋以降は書いてないし、きっと書いてくれないでしょう。

そういう意味では若手の小前亮(40才くらい)にはいろいろ期待したいところです。

で、本題の呉三国志ですが、タイトルどおり呉を中心として描いた三国志です。

それも正史に準拠した三国志・・・というか正史を引用しまくってます。

第1巻は孫堅、第2巻は孫策、第3~10巻が孫権(10巻は三国統一まで書いてます)という構成です。

第1巻の孫堅は三国志演義しか知らない人はまず知らない許昌や区星を滅ぼしたところなどが書かれており、また戦術も詳しく描かれていてオリジナリティ満載で面白かったです。

第1巻の終盤から諜報機関が登場し、その諜報機関による情報を使った情報戦で三国志を描くとあとがきにあり、なかなか期待させてくれました。

Photo

第2巻はまだ三国が揃ってないこともあり、まだまだ情報戦が少ないもののそこそこ面白いできでしたが、第3巻以降は劉備の台頭ということもあり、そっちの方の記載が多くなり、せっかく呉が中心だったのに半分以下くらいしか描かれていないのが残念です。

特にオリジナリティ(諜報機関同士の争い以外)がほとんどなく、マイナー武将がちょこちょこ現れて、正史を引用した紹介をしたり、赤壁以降はそういう武将による蛮族鎮圧とかが多くなってくるので厄介です。

で、この三国志の特徴というか呉は実は蛮族(山越など)に悩まされていて、積極的に魏とかに侵攻できなかった事実が書かれてます。

毎年のように蛮族が反乱を起こし、それの鎮圧に陸遜とか太史慈とか有名武将が実は駆りだされていたのが実情です。

その辺りがこの呉三国志ではよくわかります(陳舜臣の秘本三国志でも書かれてましたが)。

また人口問題についても書かれてます。

三国志の領土として上野画像のように色分けされているのがよくありますが、これだけを見ると魏と呉の領土面積は同じくらいだし、蜀もせいぜいその半分くらいでそこまで狭くありません。

しかし人口(戸籍がわかってる範囲で)は魏が443万人、呉が230万人、蜀が94万人です。

2

その差は実際に人が住んでいる地域を色付けしてみると、左の画像(この画像はネットから適当に拾ってきてます)の黄色部分になり、魏はだいたい国土のそのまんまですが、蜀は山ばかりなので人が住んでいる地域が少なく、呉は蛮族が多く支配が実際には行き届いていないのが実情です。

蜀はともかく呉は領土が広い割には蛮族等のために兵を割かなければいけないので、常に人不足に陥っていたというのがよく書かれてました。

そういう意味では演義しか知らない人にとって、いろいろ情報が得られるのでそういう意味では貴重な作品です。

また別の意味で貴重な作品としては、孔明死後の世界も描かれてます。

だいたいの小説は孔明の死で終わるのが通例ですが、この作品では晋による統一まで書かれていて、孫権の豊臣秀吉の老害以上老害っぷりが描かれています。

孫権は終盤、佞臣を寵愛したり、皇太子とお気に入りの皇子を同等に扱った結果お家騒動に陥って功臣(陸遜とかが)が死んでしまったりしてます。

最後にこの人の特徴ですが、中国にいたということもあり、話の途中で実際に観光か見学で行った時の情報をいろいろ書いてます。

そこで足止めをくらったような感じがして嫌になる人も多い中、私は比較的気にならない方でしたが、この呉三国志については頻繁に出てきて非常に鬱陶しかった。

その点と呉という視点で描かれていたのが中盤少なかったのが残念ところでしたが、いろいろな人物やエピソードが出てきて興味が湧いたこともいろいろあったのは収穫でした。

2015年12月 6日 (日)

三国志ツクール

十数年前くらいにRPGツクールが出たり、それ以降XXXツクールなるものが出ているような気がしますが、今年12月10日に三国志ツクールなるものがWindows版で発売される。

これは三国志2をベースにしたベーシックな歴史シミュレーションゲームが作れる。

プロモーションムービーを見る限りでは信長の野望のキャラとかはデフォルトでついていて、あとは画像とかを取り込んでオリジナルキャラを作ったりすることも可能。

当然、武将の能力値も設定できる。

10年くらい前なら喜々として作っていたんだろうが、値段も安いけど、今はやる気が起きない。

一応、三国志11くらいまではやっていたような気がするがさすがに飽きた。

三国志の武将のパラメータ値も結構不満なところが多々あったので、自分の思っている能力値を設定できるのは嬉しい。

また同じ中国を舞台に他の時代のものを作ることができる。

今、作るとしたら以下の時代を作ると思う。

・春秋時代(小国も多く、30国くらいになりそう)

・戦国時代(戦国七雄+α)

・戦国時代(キングダムエディション)

・楚漢戦争(秦滅亡後に劉邦含め各地に封国された状態でそれぞれ独立国として乱立状態か)

・後漢再興(王莽の新、更始帝、光武帝などなど乱立しているときか。まあ武将が光武帝が偏ってそうだからワンサイドゲームになりそう)

・五胡十六国オールスター(政治力低そう)

・隋唐演義(やはり唐に偏りそう)

・五代十国オールスター(五胡十六国同様)

・元明(朱元璋ものは基本東に偏ってるから西の方がさっぱりわからない)

なんか書いてると作りたくなってくるが、時間さえあればなあ・・・

HP:三国志ツクール

2015年5月 9日 (土)

三国時代の書家

顔真卿の列伝を最近読んだので、ちょっと違いますが三国時代の書家について調べてみた。

ちなみに顔真卿は唐時代の書家です。

中国でも昔から達筆の人は尊敬されてました。 
当然のことながら、書道という形ではないですが、三国志の時代でもファンがいるものです。 

そして数百年後の南北朝時代の梁(502~557年)の庾肩吾という人物が漢~梁までの書道家に対してランキングをつけました。 
ランキングは上中下の3段階にそれぞれにさらに上中下の計9段階で評価されてます。 
ここで、三国時代の人物だけピックアップしてみると(覚えてる限り)、 

■上之上 
 鍾繇 
 (参考までに書聖と歌われる王羲之もランクイン) 
■上之下 
 梁鵠・皇象:胡昭・鍾会・衛瓘 
■中之中 
 曹操、孫皓、杜預 
■中之下 
 張昭、(陸機) 
■下之上 
 羊祜 
■下之中 
 諸葛融 


です。 
上の上の最上ランクにランク・インした鍾繇は魏の国の名宰相。 
前漢の蕭何に比されるとも言われる後援部隊の達人。 
鍾繇体と言われるぐらい・・・ 
いろいろなヲタクで知られる曹丕(魏の初代皇帝)も戦陣で鍾繇からの手紙をもらってやっほいと大喜びするぐらいです(たしか)。 

上の下にランク・インした中では梁鵠は曹操の元上司、皇象は呉の八絶の一人(蒼天航路でも名前だけ登場)で、鐘会は上記の鍾繇の子供で蜀を滅ぼした人物の一人。 
で、三国志ヲタクの中では有名な胡昭。 
なぜ有名かというと字が、孔明だからです。 

中の中にランク・インしたのは、完璧万能人の曹操と、呉を自滅させた愚かな皇帝孫皓。 
無様で愚かなだけかと思いきや、書の達人とはびっくり。 
杜預は逆に呉を滅ぼした晋の武将の一人で、春秋左氏伝大好きな人物。杜甫のご先祖様。 
曹操は孫子の兵法の註釈をして、それがほとんどベースになってたり、杜預は春秋左氏伝の註釈で、それが現代の訳のベースになっていたりしてます。 

中の下の張昭は呉の長老と言われる人物で、孫策が没した時に内政ならこの人にお任せと言われたお人。 
ただ、口やかましいところがあって、孫権に嫌がられたりした。 
丞相候補筆頭だったけど嫌われてたからなれなかったり、「お前の言うこと聞かなかったから今の俺(皇帝になれた)がある」と孫権に皮肉られたり、なかなか可愛そうなお人。 
陸機は陸遜の孫で、以前に書いた陸雲の兄。 

下の上の羊祜は杜預の前の呉征討の司令官。 

下の中の諸葛融は諸葛瑾(孔明の兄)の子。 

その他には日本インターネット書道協会の書道人物事典によると、

呉の劉纂(りゅうさん)、岑伯年(しんはくねん)、魏の宋翼、衛覬(えいき)、邯鄲淳、韋誕らが有名だそうです。

最初に上げた鍾繇と皇象が双璧のようです。

それにしても蜀の人は全くなし。

蜀は史家も置かなかったし、文化面では魏呉に比べると、かなり後進国だなあと感じるところです。

2015年4月26日 (日)

赤壁の戦い:華容道について考えてみた

吉川英治「三国志」をちまちま読んでますが、今赤壁の戦いを読み終わったところです。

青空文庫でただで読めるのはありがたい限りです。

一応、まずは赤壁の戦いについておさらい。

まず三国志の時代には天下分け目の戦いが2つあり、西暦200年の官渡の戦い(曹操VS袁紹)、208年の赤壁の戦い(曹操VS孫権・劉備連合)です。

官渡の戦いで袁紹に勝利した曹操は中国の北半分(というか中心部)を制し、呉の孫権征伐へと乗り出した。

兵力差は100万VS3万(劉備軍含まず)という絶望的な差。

といっても戦場は長江(揚子江)であり、水軍不得手な曹操軍と得手な孫権軍なのでまだ孫権軍にも勝機はあり、1戦で葬り去るすべとしては火計で曹操水軍を屠る。

龐統の連環の計により曹操軍の戦艦同士を鎖で結合し、孔明の奇術で南東の風を呼び起こし都合の良い風を吹かせ、周瑜の火計で曹操の水軍を全滅させることができた。

その後、曹操の水軍基地である烏林は孫権軍によりコテンパンに攻められ、死に体となった曹操ですが、このとき江陵という城を目指して逃亡する。

この逃避行上で劉備軍が待ち受ける。

それを事前に読んだ孔明さんは次の3つの場所に伏兵を設ける。

①烏林の間道(江陵宛)に趙雲を伏兵

②その先の夷陵行きの道に張飛を伏兵

③その先の華容道に関羽を伏兵

ただ③の伏兵に関しては、孔明さんは情に厚い関羽だから死に体で恩義のある曹操を見逃すだろうと予測。

関羽は白馬の戦い(官渡の戦いの前哨戦)で、顔良、文醜を討ったことで恩は返したと反論。

では誓紙を書かせて赴かせるも、劉備はやっぱり関羽だから見逃しそうだという。

それについて孔明は「天文みると、曹操の命脈はつきてない。それならここで関羽に義理を果たさせてすっきりさせたほうがいいだろう」と言い、劉備は孔明の神算凄すぎと感嘆する。

で、実際に孔明の読み通りの展開となり、曹操は無事江陵へたどり着くことになる。

ちなみに曹操は①~③の伏兵場所に来ると突然笑い出し、「周瑜も孔明も凡才だなあ。もし自分だったらここに伏兵置いて一網打尽にするのに」と毎回フラグを立て、その都度、趙雲、張飛、関羽が現れて、「ゲゲッ」と言って逃げ出す始末。

少なくとも③のところで言い出した時には、兵士たちは「丞相がまた言い出した。趙雲、張飛と来たら、次は関羽が来ちゃう。余計なこと言わんといて!」と思ったに違いない。

さて、本題に入りたいと思いますが、華容道に関羽を配置した結果、曹操は逃亡してしまうわけですが、関羽以外を配置したらいいじゃねえかと思う。

生半可のやつなら突破される危険性があるなら、張飛か趙雲・・・粗忽な張飛よりも与えられた仕事はきっちりやりとげそうな仕事人趙雲に任せれば、間違えはないだろう。

なので①を関羽、③を趙雲にすれば曹操を簡単に打ち取れそうなもんです。

①の仕事は曹操にとって知名度のある武将が登場すればなんなく果たせる仕事なので、関羽で全然問題ないと思う。

ということを論理的に考えれば問題ないような気がする(私的には穴は見つからない)が、如何に神のごとき孔明さんでも天文(後世から見た史実)には勝てないもので、結果が同じならより良い方がいいということで、演義のような話になったと言える。

またWikipediaの赤壁の戦いの項目を見てみると、「仮に曹操を討ち取れたとしてもその分、孫権が強大になるだけなので、それよりかは曹操を生かした方が良い」ということを言ったように書かれているが、羅漢中の三国志演義には記載は見当たらない。

しかし結果的には強大になるかもしれないが、それは大分先の話だと思う。

こんな危急存亡の秋なのにたった3万(増員して5万程度か)しかない兵力だし、仮に他に守備にまわしていた分を追加してもたかがしれてるから、進軍速度は遅そう。

この場合、劉備は用済みということで、周瑜に速攻攻められる危険性はあるけど、演義の孔明ならなんとかできるでしょう(兵力差もそこまでないし)し、孔明の舌先三寸でなんとかなりそうな気がする。

ということで曹操を生かした方が天下三分の計目指すには良いかもしれないけど、天下統一を目指すなら、曹操死んだほうがまだ可能性はありそうな気がする。

まあ演義なんてお話なんで、歴史的史実は動かせないからしょうがありませんが、改めてこんなことを考えてみました。

2015年1月10日 (土)

張郃

吉川英治の三国志が青空文庫になっているので、ちょっとずつ読んでおり、6巻の孔明が最後に登場する巻まで読んだ。

この巻の最初は、赤壁の戦い以上に天下分け目の戦いである袁紹VS曹操の官渡の戦いから始まる。

なぜか横山三国志では省略されていたりするが、圧倒的な兵力をもつ袁紹軍に対して苦戦を強いられる曹操軍ですが、袁紹を見限った許攸の進言により食料庫である烏巣(地名)を襲撃し、逆転勝利を収めるものです。

この戦いにより、曹操に降った人物として張郃、字は儁乂という人物がいる。

三國無双とかでも爪状の武器をもった魏の武将として登場するので、マイナー人物ではない。

基本的には孔明の北伐のときに敵として立ちはだかる名将で、少なくとも演義の中では張飛と互角に闘う(孔明評)ような人物。

だが、この張郃という人物、なぜか吉川英治に嫌われているのか、まあ単なるミス?と思われるが、都合3回死んでいるw

1回目が先ほど読んだ6巻の中で、関羽千里行の後、劉備三兄弟が合流し、一時豫州の汝南の城にいるわけだが、曹操軍に攻められた結果、敗れて荊州に脱出する流れとなる。

そのときの追撃軍に張郃と高覧(元袁紹軍で張郃と一緒に曹操に降った人物)がいるのだが、このときに高覧は趙雲に突き落とされ(これ以降登場しないので死んだと思われる)、それに巻き添えを食って張郃は関羽に殺される。

上で書いたように張郃が活躍するのは孔明の北伐以降なので、ここで退場する訳がないのだが、なぜか死んでいる。

10年くらい前に読んだときは気にしなかったが、今回は大いに笑わせてくれました。

2回目は多分7巻になると思われるが、孔明参入後に曹操が荊州に軍を進める劉備は慕ってくる民を連れて逃走するも、長阪で追いつかれて壊滅してしまう。

そのときに劉備の妻や子(阿斗、後の劉禅)と逸れるも、趙雲に救出されるわけだが、子を抱えた趙雲が劉備のもとに向かう途中に張郃が立ちはだかるわけだが、ここでまた殺られてしまう・・・

3回目は史実通りの死で、第4次北伐の際で退却する際に追撃してきた張郃を孔明が罠に嵌めて射殺す。

ちなみに張郃は魏の五大将軍の一人。

他は張遼、楽進、于禁、徐晃です。

2014年8月20日 (水)

三国時代の数学者

三国志オタクでも知らないであろう人物ですが、中国の数学史の中では歴史的な人物がいる。

その名は「劉徽(りゅうき)」。

姓から見て想像できるように、先祖は漢の諸侯だったみたい。

生没が220~280年頃らしく、漢が滅亡し、魏と成立したのが220年なのでまさしく三国時代の人物です。

魏の人物です。

劉徽は漢の時代(紀元前1世紀~後2世紀)に作られた算術書「九章算術」の注釈者として知られる。

この書物は問題集形式の数学書で、分数や面積の計算、平方根や立方根、鶴亀算やガウスの消去法による連立一次方程式の解法やピタゴラスの定理といったものまで記載されている。

ちなみにこの1次方程式の解法が乗っている章の名が「方程」というので、方程式という名がついている。

また円周率を3.1416という値を得ている。

π=3.1415926・・・なので、かなり近い近似値を得ている。

円周率の求め方は、円に内接する多角形の角数を増やしていくと円に近づいていくことから求めている。

この劉徽が求めたのは3072角形であり、アルキメデスは96角形で求めている。

数学や物理といったものは西欧で発展したもので、他国ではあまり聞かないところが多い。

西欧以外の国は実用できるものしか数学や物理は発展しなかったようだが、西欧ではアリストテレスの時代頃から整理というか分類というかしっかり基本を押さえ、証明とかしてきっちり学問としたところで差が出たのではないかと思われる。

「はじめて読む 数学の歴史」という本の中あり、なかなか勉強になった。

2014年2月23日 (日)

貂蝉

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今、青空文庫で吉川英治の三国志(2巻目)を読んでいるのですが、貂蝉が死んだので、貂蝉ことについて少し語ろうかなと思う。

貂蝉といえば、中国四大美女の一人(他は楊貴妃、西施、王昭君)で三国志の中ではNo1の美女ではあるが、架空の人物。

ちなみに左の画像は、三國無双7の貂蝉。

王允の義理の娘で、その頃の天下人とも言える魔王、董卓を殺すための刺客?として登場する。

貂蝉直々に殺すわけではなく、その美貌を持って董卓とその配下で三国最強の武将、呂布とを仲違いさせて、呂布に董卓を殺させようとする(美女連環の計)。

まあ、それだけの役ではある。

架空の人物ではあるが、一応モデルになった人物はいる。

正史でも呂布が董卓を殺すのだが、その動機は呂布が董卓の侍女と密通し、それがバレそうになったから。

そのときに相談したのが王允だったので、こういう設定になっている。

また、上記の役柄だけなので、その後は作者の手腕しだいになっている。

原作とも言える三国志演義では、董卓死後も呂布の妾(正妻ではない)として呂布の死ぬ下邳城まで付き従っている(呂布の死後はどうなったかは書かれていない)。

中国の三国志演義を扱った雑劇では、関羽の妻になっていたりすることもある。

そのシチュエーションを使った日本のものとしては、陳舜臣「秘本三国志」とか三好徹「興亡三国志」とかがある。

秘本三国志では、呂布の死後に関羽が曹操に秦宜禄の妻をくれと言ったら、了承しつつ曹操がその秦宜禄の妻を見ると美人だったので自分の物にしたという史実をもとに、それをスケープゴートにしてこっそり貂蝉を奪うという巧みな演出をしている。

ちなみに曹操はどこぞの家康と同様に人妻(というか後妻)が大好きな人物である。

だが、多くの日本が描くものは、董卓死後で貂蝉が自害するのが大半(だと思う)。

どこかの本で、使命を成し遂げた後にもうこの世に未練はないということで死を選ぶという日本人ならではの美学によるものだと読んだ記憶がある。

今回、読んだ吉川英治のものだと、董卓暗殺後に呂布が貂蝉を攫いに行き、呂布の城に連れさられた後、自害している。

その後、遺書みたいな詩をしたためており、その詩により呂布は真相を知り、ブチ切れて貂蝉の死体を井戸に投げ捨てるようなことをしている。

死んだ後に呂布に愛されたくないということなのかなと思う。

横山光輝のものでは、確か董卓暗殺後に呂布を攫いに行ったら、もう自殺していたような気がする。

また別の展開として私はあまり好きじゃない(というか全く面白くないけど、オリジナリティがあったり、マイナーな人物を書いてくれるのでついつい読んでしまう)塚本靑史の「仲達」(だったか「曹操」だったか)では、華佗の弟子になって医者の助手(看護婦とか薬剤師的な扱い)になっているものもある。

これは民間伝承で、貂蝉は実は不細工で、王允が華佗にどうにかしてくれということで、西施の首と取り替えたというのを元にしたものだと思われる。

上記の本のメインはどちらかというと貂蝉の娘が徐庶と一緒になって、暗躍するお話でもある。

という風に三国一の美女ということで、いろいろと創作されていて面白い限りです。

読む気はあまりないけど、貂蝉を主人公とした小説もある。

Photo

ちなみに昨今、三国志とか日本の戦国時代の武将の美少女化が盛んになされている変な時代ですが(大好きですけどね)、貂蝉は逆に男性化されている。

左の画像の右側が貂蝉(左側が卑弥呼・・・)。

キモいけど、好きなキャラではある。

ちなみに貂蝉とは、漢書かなんかで見たのですが、貂(てん)というイタチのような動物の皮?と蝉の羽で作った冠の名前である。

たぶんこれから来てるんじゃないかと思われる。

2013年11月 9日 (土)

老いては益々壮んなるべし

今週は特に何もなかったので、三国志ネタを1つ。

老いては益々壮んなるべし」という言葉は、後漢創立期に活躍した馬援の言葉。

訳す必要は無いと思うが、「年老いて肉体は衰えても志は年齢に関係ないのだから、逆に年月の分だけより一層盛んになるべきだ」という意味です。

曹操の詩「歩出夏門行」の一節で「老驥伏櫪 志在千里 烈士暮年 壮心不已」というのがあり、「老いた駿馬は飼桶につながれていても千里を走る気持に変わりはないし、志士は年をとっても意気盛んな心は抑えられない」という良く似た言葉がある。

こんな詩を謳える曹操が格好いいところです。

それはともかく年取っても頑張っている人ということですが、老いてますます盛んな人の代表的な人物として三国志中によく上げられるのが「黄忠」です。

もう爺さんの代名詞です。

三国志演義では、爺さんでも関羽と互角に戦っちゃったお人で、曹操の股肱の臣の夏侯淵を倒して五虎将軍の仲間入りを果たした。

蜀の国の人物の履歴はほとんどが残されていないので正確な年齢はわからないが、それでも没年はせいぜい70代でしょう。

それ以上の老将が三国志の時代に存在する。

三国志演義では名前しか登場しないマニアックな人物であるが、呉の人物で、呂岱(字は定公)です。

161年生まれで256年に死んだ(享年96才)。

239年(79才)のときには交州(中国最南端。広東とかあの辺)の反乱を1年で沈め、245年(85才)のときは上大将軍として指揮を取っていたりする超老将。

残念ながら反乱とか南の蛮族の制圧ばかり華がないので、演義では取り上げられない哀しい人物です。

ちなみに三国時代の中で記録されている最高齢は張[至+存](ちょうせん)(字は子明)で135年-240年の106才です。

2013年7月20日 (土)

三国志 Three Kingdomその2

34話まで見ました。

34話で三顧の礼を終え、その後時間が戻って孫策の死を迎えるところです。

その前に天下分け目の戦いである官渡の戦いがあるのですが、正直言って曹操の苦戦ぷりが全くない。

兵糧が足りないと嘆いているだけ。

曹丕の人妻略奪も出せよと言いたいところだし、曹丕のこと低く見過ぎではないかと思ってしまった。

袁紹が敗北して逃げる際にやはり方向違いの汝南に立ち寄っていたりする・・・

ほんと、時代考証とかしないのかね?

それはさておき徐庶が登場したところはちょっと面白くなりそうではあったが、なんか趙雲さんが苦戦していて爽快感が全くなかったので、ちょっと残念。

また案の定、徐庶をたぶらかしたのは程昱ではなく、荀彧になってるorz

で、33話で孔明登場。

やはり周りの黒に対して白かった。

劉備の説得に対してあっさりOK出してるところが物足りない。

ちなみに34話の最後で張飛が孔明は自分より10才は若いとか言ってる。

仮に孔明より10才若いとすると、171年生まれとなり劉備より10才若い。

黄巾の乱のとき14才www

まあ、張飛だから自分の年なんかわかってないんだろうけど、まあおかしくもないか。

今のところ、正直おもしろくないのだが(ほとんど知ってる話だしオリジナル要素が皆無)、今後の孔明無双に期待したい。



それにしても呉(というか孫策)の扱いがひどい。

孫堅死んだ後に孫策が登場したのは、袁術に玉璽渡すところ、大喬小喬の嫁取り、死ぬところの3回。

狩りやってる最中に刺客にやられるところなんですが、狩りで兎一匹すら狩れてねえお粗末ぶり。

孫策の扱いがひどすぎるorz

孫策好きの私には辛いところ。

また、演義や正史の方にも詳しく書かれていない孫策死後に孫権が擁立されるまでのちょっとしたお家騒動があり、これは非常に珍しい展開。

こんな経緯はあったかもなあと思える展開ではあり、新鮮ではあった。

その結果、不毛な後継者争いを避けるため大喬は息子の孫紹(生まれたばかり)を連れて出て行く羽目に。

あれ?娘は連れて行かないのかと個人的には思った(3人娘がいて、そのうち陸遜の嫁になるのもいる)。

ちなみに孫策主人公の漫画「KILIN-JI 新覇王伝孫策」というのがある。

1巻だけと短く、ちょっとファンタジー要素がありますが、画力もあり女キャラも可愛く面白かったので孫策好きにはお勧めです。